看護師のオモテとウラ

一般的に、看護師や看護の仕事に対するイメージというのはどういったものでしょうか?人によっても違うとは思いますが、例えば、周りにいる人に聞いてみるとだいたいこんな意見が聞かれます。

・真面目
・明るくてやさしい
・頼りになる
・人を助ける仕事
・安定している
・素敵な女性
・忙しそうな仕事

やはり教師や警察官といった仕事と同じく、看護師にもクリーンでポジティブなイメージが多いようです。実際、その仕事柄、人を助けたり病気の人の世話をするわけですから、不真面目だとかいい加減な人では困ってしまいます。看護師といえば、「白衣の天使」などとも呼ばれてドラマや漫画などにもよく登場する職業ですが、その割に普段は自分や家族が病気や怪我をした時くらいしか関わらないので、実態があまりよく分からない職業でもあります。例えば、風邪を引いて病院に行ったとしても、診察してくれる医師は印象に残っても、その周りにいる看護師は単なる案内係とかせいぜい注射をしてくれる人、くらいの印象しかないものです。もちろん、入院したことがあるような人であればいろいろと自分の身の回りの世話をしてくれる人として記憶があるでしょうが、特に大きな病気や怪我もなく過ごしてきた人にとってはなおさらよく分からない職業です。

一方、身内に看護師がいる、友達が看護師だ、といった実際の看護師を知っている人に看護師のイメージを聞くとまたまるで違った答えが返ってきます。

・性格がきつい
・せかせかしている
・ヘビースモーカー
・サバサバしている
・感情の起伏が激しい
・早口で喋る

いつもやさしくてこれには当てはまらない看護師の方もたくさんいると思いますが、一般的なイメージとはずいぶん違った回答です。例えば、彼女が看護師だというある男性は「突然夜中に電話がかかってきて仕事の愚痴を聞かされたりするので勘弁してほしい」「夜勤明けの変なテンションに付き合うのがつらい」などと言っています。

実際の看護師の仕事は肉体的・精神的にかなりハードなので並大抵の人では続けることができません。日々の業務はいつも忙しく、様々なタイプの患者の対応をしなくてはいけないので精神的な疲労も相当です。夜勤で不規則な生活にもなりがちで、「キツイ」「キタナイ」「キケン」のいわゆる「3K」の仕事にも分類されています。しかもそれだけではなく、さらに悪い条件が足されて「9K」などとも言われるほどです。

よくドラマなどに登場する看護師はあくまでフィクションの中なので、そういった汚い部分やつらい部分というのは省かれていたり、あっても美化されています。最近は少しずつ変わってきているものの、本職の看護師から見れば絶対にありえないという設定も多くありますが、それを見ている一般の人からするとそのフィクションの姿が本当の看護師に思えてしまいます。

男性の中にも看護師に対していかにも女らしいイメージを抱いている人もいますが、それも幻想に過ぎません。実際はもっと男勝りでサバサバしていているので、合コンなどでもがっかりして帰ってきた、という話もあります。しかし、リアルな看護師はそのつらい仕事の中で鍛えられて逞しくなった女性たちです。フィクションのイメージとは違っても人のお世話をすることが天職の人たちなので実は理想の結婚相手になるかもしれません。